保育お役立ち情報

幼児教育「テファリキ」とは?

2019.6.28 保育お役立ち情報 , , ,

ニュージーランドでは、1996年に導入された「テファリキ(Te Whāriki)」という教育方針に基づいて幼児教育が行われています。
日本でも取り入れている保育園がある「テファリキ」。
どのような教育方針なのでしょうか。
今回はこの「テファリキ」についてご紹介します。
■テファリキの語源
「テファリキ(Te Whāriki)」とはニュージーランドの先住民マオリの言葉です。
「編んだ敷物」という意味があります。
一人ひとりが多種多様なばくグラウンドをもつ子どもたち。
多様なサービスに教育方針、文化的背景の基盤となるカリキュラムを象徴する「テファリキ」はそんな子どもたちの「誰もが乗ることのできる敷物」を象徴しているのです。

■テファリキの特徴
一般的に読み書きや運動など就学前の子どもができるようになることを決められているカリキュラム。
「テファリキ」で行われているカリキュラムはそうではありません。
●子どもたちの社会的、文化的な学び
●さまざまな人々と子どもたちが気づく関係
が重要視されているのです。
子どもたちは一人ひとりがさまざまなことを試し、経験し、大人や友達との協力を通じてだけでなく、自分で考えていくプロセスを通じて学んでいくとされています。
まずは子どもたちが心身ともに健康であること、コミュニティの一員であるということに安心感をもてること、社会にとって価値のある貢献ができる存在になるための知識をもてること、有能で自信のある学習者、表現者として育つことが前提です。

■テファリキの4つの原則
「テファリキ」には、子どもたちが何歳までにこういったことをできなければいけない、といったようなカリキュラムはありません。
子どもたちが身につける最重要原則は次の4つです。
●Empowerment(エンパワメント)・・・幼児教育カリキュラムで学び成長する力を身につけさせる
●Holistic Development(全体的発達)・・・幼児教育カリキュラムは、学び成長していく全体的なあり方を反映するものである
●Family and Community(家族とコミュニティ)・・・家族やコミュニティといった、より広い世界は幼児教育カリキュラムにとって不可欠な要素である
●Relationship(関係性)・・・子どもたちは、さまざまな人や場所、物との双方向の関係性を通じて学んでいく

■テファリキの5つの要素
テファリキは理念的なカリキュラムです。そのため保育園や保育所などそれぞれの保育施設によって独自の教育方法が可能になっています。
テファリキでは、上記の4原則と次に紹介する5つの要素を編むように、社会文化的背景に則って子どもたちを育てていくのが特徴です。
●Well-being (心身の健康)・・・子どもの健康、幸福感が守られ、育まれること
●Belonging (所属感)・・・子どもたちやその家族が所属感を感じることができること
●Contribution(貢献)・・・学習の機会が平等であり、そして子どもたち一人ひとりの貢献が価値あるものとして認められること
●Communication(コミュニケーション)・・・自身の文化、そして他の文化の言語や象徴が促され守られること
●Exploration(探求)・・・子どもは、環境の中で能動的にさまざまなことを試し、探究を通じて学ぶ

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