保育無償化で見えてきた課題
10月、フタを開けてみると想定以上の問題が山積みになっている幼保無償化。
1ヶ月経ちましたが、想定以上に事務作業の負担が増えたという園もあるでしょう。保育施設に発生した新たな課題をご紹介します。
保護者とのやり取り
保育無償化後、保護者からの確認が相次ぎ、保護者への説明をする必要が発生している園がほとんどでしょう。
保育士一人ひとりがきちんと保護者に説明出来る知識が必要になります。
しかし、保育士が説明してもなかなか保護者との話が進まなかったり、説明に時間がかかってしまったりと保育士の負担は増大。
保育士の情報共有はもちろん、保護者説明会を行う、説明資料を作成して配布するなど検討が必要です。
保育ICTシステムの導入が進んでいれば、印刷の手間も配布の手間も必要がありませんから、保護者への説明も保護者からの確認も軽減されます。
まだ保育ICT化を進めていない保育施設ではこの機に保育ICTシステムの導入を進めていきましょう。
保育料金計算の複雑化
保育料無償化に伴い、保育料の計算が大変になることは予想されていました。
保育士システムを導入して、保育料自動計算や登降園管理、延長保育管理との連携を行った園も多いのではないでしょうか。
しかし、現状導入しているシステムで追いつかないという園もあります。
無償化の対象にならない給食費などの費用の仕分けと請求できていますか?
園長や運営責任車が実際に作業を行っていない場合、気付いていないだけで事務担当者への負担は予想以上になっている可能生があります。
実際に担当者へヒアリングを行い、残業時間や持ち帰り作業が増えていないかなど確認しましょう。
保育料の自動計算や請求管理システムなどを導入していない園では、予想以上の負担が増加しているかもしれません。
保育料便乗値上げ
実は保育の無償化は上限があります。
もともとの保育料金を値上げして、上限を超えるようにする園が散見されました。
保育料の見直しを行った園にの中には、「便乗値上げ」という印象を保護者に与えてしまったケースも。
大きく話題となり、加藤厚生労働大臣が厚生労働省から都道府県に「便乗値上げ」の実態の確認と必要に応じて指導・助言する依頼を行う事態にまでなりました。
「便乗値上げ」ととらわれないためには、しっかりと説明の為の資料を配付したり、理解を求めるお便りをICTシステムを利用して保護者に配信することです。
直接問い合わせがあった場合もしっかりと理由を説明できるようにしておきましょう。