保育現場におけるAIの導入とは?
政府も進める保育現場へのAIの導入。
人の指示がなくとも自動的に作業を行う自律性タイプのAIと、経験や学習によって成長する能力を搭載された適応性タイプのAIがあり、人が豊かに成長する上で年々重要になってきています。
人の代わりに業務を行うことで、よりひとに関わる医療現場などでも幅広く使われているのです。
慢性的な人材不足である保育現場でもAIを利用することが進められていますが、実際にはどのような取り組みがされているのでしょうか。
保育現場で利用されているAIとは
保育士はもちろん保護者の中にもAI=人工知能が保育現場に入ることにピンとこないという方が居ます。
すでに導入されているのは以下のうようなシステムです。
ロボットのお世話をする
ペット型や人型ロボットなど、AIを搭載したロボットを店頭で見かけたり、実際に購入されているご家庭もあるでしょう。
実際に保育施設にペット型や人形のロボットを導入しているケースがあります。
特に犬や猫の形のロボットを子どもたちがお世話する形で導入し、その結果「お世話をする」楽しさを知ることや「コミュニケーション」が豊かになったなどの報告が挙がっています。
動物の被毛アレルギーがある子なども身の回りの世話をすることなどで情操教育につながっているようです。
思いやりを育むことができ、園での生活が充実したものになっていると考えられています。
保育士の負担を減らす見守り
変わらない保育士の配置基準で保育士が1人で見守らなければならない子どもたちの人数はとても1人では把握できません。
特に午睡の時間は寝かしつけたり、途中で起きた子のお世話をしつつ。うつぶせにならないような配慮が必要です。
その間に書類作成や連絡帳の記入などもしなければいけません。
保育士はその傍目からの様子とは全く違って常に時間と業務に追われているのです。
そこで役立つのがAIが搭載された見守りシステム。
保育室に取り付けられたカメラで子どもたちの危険な姿勢を検知し、お知らせやデータの記録を行います。
もちろん保育士も規定の時間毎に見守りますが、ミスや漏れはどうしても人間ですからあるものです。
子どもたちの命に関わるため、保育士の精神的負担は大きいもの。
その負担をAIが見守ることで安全性の向上や保育士の精神的にも業務負担が軽減されることに繋がるでしょう。
今後は子どもたちへの関わりをAIが支援していくという方向に開発が進むと考えられています。
保育士が気づかなかった子どもたちの体調の変化などをAIが気づいてくれるためです。
しかし、AIはあくまで補助的なツール。
職場環境や業務負担の軽減という明確な目的を持って導入することが望まれるでしょう。