公立保育施設のICT導入率自治体ランキング公開
保育ICT推進協会が全国の公立保育施設に向けてICTシステムの導入率を一斉調査しました。
ICT化の全国平均は36%。導入率1位の石川県で73%でした。
自治体の導入率ランキングも公開されていますのでご紹介しましょう。
公立保育施設のICTシステム導入率一斉調査
今回一斉調査を実施した保育ICT推進協会は、保育現場でのICT活用支援を目的に活動する団体です。
これまで保育者の人材不足、少子化による保育所の運営維持に向けた課題を改善するため、保育現場のICT化の推進をおこなっていました。
ICT化促進のためのセミナーの開催やICTに関する民間資格「保育ICT検定」を創設し、養成校での講義などの活動がされていましたが、ICT化の実態把握は難しい状態で、全国的な保育のICT化がどの程度進んでいるかなど現時点での明確な資料がない状態です。
そんな中、保育のICT化に対する課題解決の材料とするため、また上記の通り実態を把握するためにICTシステムの導入に関する調査が実施されました。
ICTシステム導入率一斉調査の結果
公立の保育所、保育所型認定こども園、幼保連携型認定こども園、幼稚園型認定こども園、地方裁量型認定こども園、小規模保育事業、家庭的保育事業、事業所内保育事業及び居宅訪問型保育事業などの保育施設に一斉に実施されたアンケート調査。
「保育業務支援に係るICTシステムを「導入している」」と回答した自治体の割合が多い都道府県のランキングです。
1位:石川県・・・73%
同:富山県・・・73%
3位:滋賀県・・・66%
同:鳥取県・・・66%
同:沖縄県・・・66%
6位:愛媛県・・・62%
7位:福井県・・・60%
8位:大阪府・・・57%
9位:岡山県・・・55%
10位:広島県・・・53%
全国平均は36%で、導入率が最も高い地域は中国地方の51%でした。
大都市やその近郊などその周辺の地域は自治体の横のつながりがあるためか導入率が高い傾向にあります。
北海道・東北地方、四国地方は全体的に導入率が低い傾向にあることがわかりました。
(一般社団法人 保育ICT推進協会調べ)
今後の期待
今回の調査は公立の保育施設を対象に実施されましたが、今後は民間施設も含めた実態調査を視野に入れているとのことです。
令和5年度も多くの自治体で保育ICTシステムの導入などを対象とした補助金制度が実施される予定となっています。
導入や活用が進むことが期待されるでしょう。
保育士の負担軽減や保育の質の向上につながることがICT化に期待されています。
今回自治体の状況が公表されたことでさらなる改善につながっていくのではないでしょうか。