異年齢保育の魅力
保育士の仕事をしていると、転職する、しないにかかわらず、「異年齢保育」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
異年齢保育とはどのようなものなのでしょうか。
異年齢保育の魅力をご紹介します。
■異年齢保育で普段とはちがう姿が見られる
同年齢の子どもたちのクラスでは、保育士が子どもたちの先頭に立って指示を出したり、子どもたち同士の関わりを調整したりします。
異年齢保育では、この保育士の役割を年長児さんが担ってくれることがあるのです。
普段はやんちゃな5歳児の男の子が、3歳児の子どもたちのぶつかりあいやけんかの場面に遭遇した時、保育士の代わりに仲裁に入るということがあります。
保育士が仲裁に入ると、反抗したり、自分の主張を訴えたりして保護者も交える問題に発展することもありますが、年長さんが仲裁に入ると、それほど深刻にならずに済んだというケースも。
年齢別では見られない子どもたちの多様な面を捉えることができるのです。
■異年齢保育で社会性・協調性が学べる
一人っ子の多い現代、異年齢保育ではどの子も年上・年下といった立場の違いを体験することができます。
小さい子を可愛がったり、リーダー性を発揮したりという行動を引き出しやすくするのも異年齢保育での魅力のひとつです。
年長さんは年少の世話をすることで思いやりの心を育てたり、自信を持ったりします。
年少さんは年長さんの遊びや制作、発表の様子を見て学び、お互いの存在が刺激を与え合う良い存在となっているのでしょう。
■異年齢保育で保育士が楽になる
同じ異年齢保育でも、その年齢によって効果を発揮する保育の内容が変わってきます。
5歳児と4歳児であれば、数日かかるような大きな制作をみんなで挑戦してみるというのがおすすめ。アイディアや意見を出し合って、5歳児が主導で制作を進めていくことにより、5歳児は自信を、4歳児は5歳児を尊敬するでしょう。
5歳児と2、3歳児であれば、一緒に遊んだり制作をしたりしていると5歳児が飽きてきてしまうので、一緒にダンスや体操をするのがおすすめです。
簡単な振り付けであれば、5歳児がすぐ覚えて2、3歳児に教えられますし、2、3歳児も5歳児の動きを見て覚えようとしてくれます。
5歳児と0、1歳児であれば、5歳児に簡単なお世話をお任せしましょう。お昼寝の時間に優しくとんとんと寝かしつけをしてくれれば、その間保育士は別の保育業務が行え、大助かりです。